2009年11月10日

佐藤琢磨、日本の唯一の希望?

Q: F1史上最も成功した日本人ドライバーとして、佐藤琢磨の人気は母国でますます高まっている。モータースポーツ界は日本企業の突然の撤退にショックを受けているが、日本のモータースポーツにおける将来を救うには、日本のF1ヒーローがレーシングに復帰するしかないのだろうか?佐藤琢磨は、日本の現在の経済状況について本誌に語り、2010年のF1シート獲得に向けた希望を話題にした。

Q: タク、1週間の間にブリヂストン、そしてトヨタがF1撤退を発表しました。これは日本ではどう見られていますか?
佐藤琢磨:1年前には考えられなかったことで、ショッキングな状況ですね。昨年のホンダなどのあとで、トヨタとブリヂストンがF1撤退を発表したのはとても意外でした。

でも、誰もが気づいているように、現在の経済状況のために自動車産業の関係者、特に半世紀で初めて赤字になったトヨタはとても苦しんでいます。トヨタにとって状況は厳しいという噂はありましたが、彼らがどうやってチームを作り上げ、いかに競争力があるかがわかっていたので、誰もが彼らは継続するだろうと思っていたはずです。

経済状況を考え偏見のない見方をすれば、撤退は意外ではないのかもしれませんが、日本のF1チームがいないということは実際に驚きだと言わざるを得ません。

誰にとっても厳しい時期です。ホンダあるいはトヨタがいないというのは大きな問題です。
   
Q: 日本ではF1はどのように見られているのですか? 今も人気がありますか?
佐藤琢磨:今も人気があると思います。多くのひとが追いかけていますよ。スーパーアグリは2008年の途中でやめてしまいましたが、幸い僕はファンから多くの応援を受けています。ファンは僕が来シーズン復帰できると信じています。

僕は今レーシングをしていませんが、多くの企業とファンが支えてくださっています。今年の鈴鹿を見れば、確かに2006年ほど満員ではなかったですが、熱心なファンが来ていました。不況のため、来場したかったファンもテレビで観戦したのでしょう。

僕がたくさんの応援を受けているので、F1は日本では前向きです。

No Taku, No Racing.: 琢磨がいなきゃ、始まらない。 2009年F1日本GP(鈴鹿)

Q: 今年の鈴鹿はチケットの売上げが60%で、 "No Taku, No Racing. 琢磨がいなきゃ、始まらない。" という横断幕がありましたね。F1の来シーズンは、日本のチーム、エンジン、ドライバーがいない可能性あります。日本企業がこれほど素早く撤退したというのは、日本と日本の経済はどうしたのでしょうか?
佐藤琢磨:純粋に経済状況だと思います。どうして日本だけで起こっているのかという質問は極端ですね。でも誰もが苦労していると思います。BMWも撤退したし、ルノーも将来を検討しているので、問題はもっと大きいのです。

でも日本では、多くの労働者が職を失っています。まず赤字を出したくない、次に従業員を解雇したくない大手企業は大変です。だから企業がスポーツに何百万ポンドも使っていると、それが難しくなります。経済状況がこれほど悪くなければ、日本企業がF1から撤退することはなかったと思います。

従業員の生活を考えるか、レーシングカーのことを考えるか、ふたつにひとつです。残念ながら、これは僕らレーシングドライバーにとってはよいことではありません。でも選ばなければならないのなら、もちろん従業員を選んで、レーシングカーをつくったりしないでしょう。日本は大きな影響を受けています。

すぐに回復すると言う人もありますが、もうすぐ底打ちして、そこから回復すると思います。トヨタには厳しいときで、だからこそこのような決断を下したのだと思います。全体的にとても悲しいですね。

Q: あなたは日本で最高のF1スターですが、F1に復帰するために日本での関心を高めるのはどのくらい大変ですか?
佐藤琢磨:もちろん現在の状況は役に立ちません。でもそれはあきらめる理由にはならないので、僕らはとても頑張っています。これまでと同じくらい速く走れるのがわかっているので、F1に復帰しようとしています。

確かに、来年のF1ではチームは多くの予算を必要とするので、今は簡単な状況ではありません。またほしいドライバーが決まっているチームでも、そのドライバーが金銭的支援を必要としているので、かならずしもドライバーを獲得することができません。特に来年は予算制限が導入されないので、多くのチームは、理想的な予算を確保するのに苦労すると思います。僕も現時点では多額の支援はありませんが、スピード、経験、モチベーションの面でチームに大きな価値を持ち込むことができると思います。日本の状況が改善して、また支援を受けられるよう期待しています。

いろいろと複雑で、また経済状況によって難しくなっているので、あまり楽観的には考えていませんが、悲観的にもなっていません。

僕にとってF1はやりかけの仕事で、僕だけでなくスーパーアグリのチームメンバーは、不公平な方法でレーシングを辞めました。

でも鈴鹿では、チームの多くのスタッフがF1で働いているのを見て嬉しかったです。こういったことは珍しいので、これはチームがどれほど頑張ったか、そしてF1の誰もが100日でチームを立ち上げレーシングを始めることがチームにとってどれほど大変だったかを知っていることを反映しています。とても大変な仕事でした。ある意味、スーパーアグリのチームメンバーはとても尊敬されていると思います。だから、メンバーの多くがすぐに仕事を見つけたのでしょう。彼らにはその価値があるし、得意な仕事をしているのを見て嬉しくなりました。今度は僕自身の仕事を見つけなくてはなりません。

日本はF1にとって常に重要な市場でした。ある意味トヨタの撤退により、日本のF1の期待はあなただけになったので、好都合なのではありませんか? ホンダとトヨタという日本企業がF1に関心を失ったことは、肯定的なのでしょうかそれとも否定的なのでしょうか?
佐藤琢磨:答えは今後の見通し次第ですね。肯定的なことも否定的なこともあります。誰にも答えられないのではないでしょうか?

よい点もありますが、トヨタがいないと物理的にシートの数が減るので、ドライバー市場に出ているドライバーの数が増えます。少数のシートを争うのは難しいものです。経済状況とマニュファクチャラーの撤退も事態を悪くしています。ですから、肯定的なことを信じ、このチャンスを活用して復帰できると考えたいですね。

Q: あなたがF1に復帰するのを是非見たいものです。2010年の復帰の見通しはいかがですか?
佐藤琢磨:既存チームと新チームの両方と連絡をとっています。でも何も決まっていませんし、F1ではこれまでのように何があるかわかりません。でもあらゆるチャンスを利用して実現したいですね。来年レーシングできることを願っています。

トヨタとホンダがいないという先ほどの質問に戻りますが、確かに厳しいですが去年、僕はトロ・ロッソでF1に復帰する直前まで行きました。チームから、パフォーマンス的、つまりスピードと技術的フィードバックについては合格だと言われました。チームのメンバーともとても仲良くなれました。僕はすぐにチームに溶け込み、トロ・ロッソの居心地が非常によかったので、どうして採用されなかったのかわかりませんでした。

でも実際は採用されませんでした。自分にはどうしようもないことがありますからね...でもあのテストはどのレースチームにとっても、前向きな証拠だったと思います。もし彼らが僕のことを見ていたら、ホンダとつながりがあったおかげでF1にいたわけではないことがわかったでしょう。あのテストで、僕は何ヶ月もマシンに乗っていなくても、すぐに他のドライバーと同じくらい速いことが証明されました。

来年は...簡単ではありませんが、まだ終わっていないと自分を信じています。

Q: 新チームについては、あなたがスーパーアグリという新しいチーム、予算の少ない小さいチームで、グリッド最下位から始めて最後にはポイントを獲得し、マクラーレンに乗ったアロンソをオーバーテイクするところまで到達しました。これは大きな売りになりますね。
佐藤琢磨:そうだといいですね。人生に無駄なことはないので、それに注目してほしいです。今は自分がしてきたこと、そしてそれが将来にどう役立つか考える必要があります。新チームに対しては、スーパーアグリで経験した問題を克服してきたので、僕の経験からいくつか明確な答えを提供できると思います。

僕らは少ない予算の低レベルから始めましたが、力を合わせて素晴らしい結果を出しました。本当に素晴らしい経験で、新チームに持ち込みたいと思っています。もちろん僕らが話をしている新チームは、スーパーアグリの業績を知っています。すべての人が僕らの仕事を認めてくださったことをとても感謝しています。

Q: 最後に、あなたは来週ファン・イベントに参加しますね。レーシングしていなくてもファンとスポンサーから引き続き支援を受けているのですね。
佐藤琢磨:はい、みなさんにとても感謝していると言わなくてはなりません。僕に対する応援はとても前向きです。今、日本ではテレビコマーシャルに出ていて、いつも新しいことをしています。インタビューのリクエストも多く、注目されています。僕のファンは復帰をとても辛抱強く待ってくれています。

年末にはファンクラブのミーティングあります。これは、とても大変だったこの1年、みなさんが応援してくれたことに感謝する僕なりの方法です。みなさんに会うのがとても楽しみです。そしてコックピットに戻るという、いいニュースを伝えられるよう願っています。個人スポンサーに対する最高のお返しにもなるでしょう。

来シーズンはもうすぐそこまできています。近いうちに、来年どうするのか、はっきりさせたいと思います。
(for F1通信)
posted by REDFIVE R.E.H at 00:51 | 東京 ☁ | Comment(2) | TrackBack(1) | 佐藤琢磨
この記事へのコメント
琢磨の走る姿を一日も早くみたいものですね。
Posted by えす1964 at 2009年11月10日 08:21
久々に更新されてるのを発見!

ホンダもトヨタもBSも消えたし確かに最後の希望かもね。

弱小新チームで良いので契約発表しておくれ。
Posted by tommy at 2009年11月10日 20:12
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F1(5237) 「琢磨がいなきゃ、始まらない!」
Excerpt: 佐藤琢磨 GPWeek Q&A
Weblog: 戀は糸しい糸しいと言う心
Tracked: 2009-11-17 02:21
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